2011年10月11日火曜日

決め手なく、本格的な戻りも展望しづらい局面

ゴールド、アジア市場は堅調に推移し1880ドル台まであったものの、その後のマーケットで下落。
NY市場オープン前には1860ドル割れまで再び押し戻されています。特に決め手となるような材料があったわけではないものの、やはり決定打のないなかで買われ続けるという展開をのぞむのは難しいかもしれません。
中国市場は引き続きそれなりに活況、またアジアの実需買いも下支えとなっているようですが、市場全体のリスク許容度が回復基調にあるなかでコモディティ市場に向かうファンド資金の環流が鮮明となるような流れにでもならない限り、こういった要因だけでスルスルと上がるようなシナリオは展望しづらいでしょう。
この後のNY市場で再びどういった動きを見せるか注目したいところですが、現在の市場全体の環境を考えると急激な相場上昇という可能性は低いように感じられますが、さてどうなるでしょうか。


【Paulson main fund said to Lose 47% this year through Sep.】
さて、ヘッジファンドということでジョンポールソン率いるポールソンファンドのお話をひとつ。
Bloombergが伝えたところによると、事情に詳しい関係者からの話として同ファンドが運用する「リカバリー・ファンド」と「クレジット・オポチュニティーズ・ファンド」を年末に解約するための請求は10%未満にとどまったとのこと。同ファンドはともに9月末に解約請求を締め切っており、ポールソンのファンド全体での解約総額がどの程度になるかの一応の目安になりそうです。
BofA、Citiやらの株価急落を受けて8月末以降、たびたび今年のパフォーマンスが苦戦している、というより悪いと指摘されているポールソン。主力の「アドバンテージ・プラス」などの残りのファンドの解約請求期限は10月末、ゴールド関係のファンドについても果たしてどの程度解約されるかによって最大規模のゴールドETF、SPDRのポジションが大きく動く可能性もあるだけに注目ポイントとなりそうですね。

ちなみに10日時点のSPDRの現物保有量は前営業日から1.51トン減の1227.99トン。4営業日振りに小幅ながら残高が減りましたね。

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