ゴールド、NY市場で急落は回避です。1800ドルでは上値をおさえられているものの、明けて30日のアジア市場でも1790ドル台で底堅さを示す展開となっています。
前週末から続く世界的な景気回復を楽観する流れや週末のハリケーンによる被害が軽微だったことなども投資家のリスク許容姿勢の流れを助長したか株価はこの日も続伸。ダウインデックスは月初の水準を回復しています。
ゴールドは先週のバーナンキFRB議長講演で所謂QE3に対する言及がなかったことから大きく下げても不思議でないと思いましたが、やはり現状で市場に資金が大量に供給されていること、またこの状況が長期的に継続すると見込まれること、さらに今後のさらなる景況感悪化の可能性を払拭しきれないことを考えると、この先急激な相場上昇の可能性は徐々に低下するとしながらも長期的に資金の同市場への滞留、さらにマネーフローが向く展開も考えられるのではないでしょうか。
これまで指摘してきているように、今週前半の市場動向からある程度の相場の方向性が見える可能性があるだけに、これに注目すべき状況は変わらないでしょう。
実需関連のニュースをふたつ。
輸入通関統計というのは結構どこでも目にすることがありそうなので、今月は輸出統計を。
財務省 貿易統計によると、7月の金輸出量(未加工品)は6169キロで前月の1万1401キロから減少。
2月以来5ヶ月ぶり低水準となりました。東南アジア向け輸出(to マレーシアなど)が減ったほか、韓国向けなども最近のなかでは低い水準に。一方、英国向け(3352キロ)香港向け(1517キロ)などは引き続き高水準となっています。
インド最大のジュエリーメーカー、Rajesh Exports は今後3ヶ月におけるフェスティバルシーズン(11月末まで)の同国ゴールド販売量は金価格上昇にもかかわらず、前年比25%増の250トンになるとの見通しを示しています。
高値にもかかわらず販売は好調、その要因として
“When people are buying jewelry, their motive is investment.”
という理由を挙げています。
前週のある日の販売量が5月以来の高水準だったと某金融機関が指摘していましたが、さらなる相場上昇を見込んでフィジカル系のこういった買いが続くと、トレンドが大きく崩れなければさらにその加速度を増す要因になるかもしれません。
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